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外国人介護労働者の採用に関する調査結果

2018年7月24日 プレスリリース
医療・介護業界に特化した求人サイト『コメディカルドットコム』を運営するセカンドラボ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:巻幡 和徳)は、全国の医療介護施設を対象に、外国人介護労働者の採用に関する調査を実施致しました。 ■アンケート概要 ・アンケート名称: 外国人介護労働者の採用に関する調査 ・調査期間と方法: 2018年6月9日~6月29日 / WEB回答 ・調査対象   : コメディカルドットコム利用企業(有効回答数310件) ■アンケート集計結果のポイント 外国人介護労働者の採用について前向きな事業所は、介護施設で6割超 「既に採用している」と回答した事業所は、介護業所では24%、病院では20%、「今後採用を検討している」は介護事業所で38%、病院で31%となりました。介護事業所では6割、病院では5割を超える事業所が外国人介護労働者への採用に前向きであることがわかりました。 2. 介護施設の約5割で「コミュニケーションの問題」が最大のネックになっていると回答 外国人介護労働者の採用について最大の問題は、「コミュニケーションについて」が介護事業所で51%、病院で42%という結果になりました。ついで「文化・価値観の違い」が介護事業所で23%、病院で21%という結果になりました。 3. 介護記録が書けるレベルの日本語能力を求める事業所が介護・病院ともに5割超 介護記録や業務日報を「書く」能力を求めている事業所は、介護事業所で53%、病院で55%という結果となりました。ついで、「ひらがな、カタカナを書くことができる」レベルが求められていることがわかりました。 Q1. 外国人介護労働者の採用について 「既に採用している」「今後採用を検討している」を合わせると、介護事業所が病院より11%多く、外国人介護職に対し採用の積極性がうかがえます。逆に、「採用の予定は無い」という回答は、病院が11%多い結果となりました。 外国人介護労働者の採用について Q2.  外国人介護労働者の雇用で不安や過去に起こったトラブルについて 「コミュニケーションの問題」が介護事業所、病院ともに最大の不安要素となりました。「行政手続きの問題」については、病院が14%、介護事業所が5%と10%近く差が出る結果となりました。病院の方が介護事業所と比べ、外国人介護労働者の採用実績又は採用予定のある事業所が少ないことが原因の一つであると考えられます。 外国人介護労働者の雇用で不安や過去に起こったトラブルについて Q3. 外国人介護労働者を採用する際に最低限求める日本語の「会話能力」について 「仕事上必要な日本語を話すことができる」と「日常会話ができる」の項目で、介護事業所と病院で10%以上の差が出ました。背景にあるのは、介護施設より医療現場の方が、専門用語が多いことが推測されます。介護の現場では、ご利用者と日常生活の中で交わす会話自体が主な業務内容を占めるため、「日常会話ができる」ことが求められているのだと考えられます。 外国人介護労働者を採用する際に最低限求める日本語の「会話能力」について Q4. 外国人介護労働者を採用する際に最低限求める日本語の「読む能力」「書く能力」について 日本語を「読む能力」と「書く能力」については、病院と介護事業所であまり大きな差は見られない結果となりました。「漢字の読み・書き」について、病院では34%、介護事業所では27%と、病院の方が若干ではありますが、介護事業所より高いレベルを求める傾向が見られました。 外国人介護労働者を採用する際に最低限求める日本語の「読む能力」について 外国人介護労働者を採用する際に最低限求める日本語の「読む能力」について Q5. 採用条件を満たす外国人介護労働者について(複数回答) 「採用の条件を満たす外国人労働者」については、全ての要件において、介護事業所の方が病院より外国人介護職員の採用に対する意欲が高い結果となりました。「在留資格・介護」については35%と、「永住権を持つ外国人」(43%)の次に割合が高く、2017年9月に法律が施行されたこともあり、今後への期待感がうかがえます。ついで、「外国人技能実習生」(27%)より「EPA介護福祉士」(32%)の方が多くの事業所で採用条件を満たしているという回答になりました。EPAに基づく外国人の受け入れは2008年より開始されていることもあり、事業所側にも制度が認知されてきていることがわかります。 採用条件を満たす外国人介護労働者について Q7. 外国人介護労働者の受け入れについて(自由記述) ・人手が欲しいのも事実ですが、最低限の読み書きが出来ないと、外国人の方に介護職として勤務して頂くのも難しいかと思います。 ・遅かれ早かれ、外国人労働者は貴重な人材になってくると思います。馴染むまでには少し時間を要すると思います。 ・介護感がしっかりしており努力家で、日本語がある程度できれば、仕事をしながら努力をしてもらえばよいと思います。 ・先ずは、目先の日本人介護職の処遇を改善(例:公務員と同等)し、事業運営も公的な制度に変更すると改善できる。 ・介護分野の外国人技能実習制度が既にスタートしているが、出来ることなら在住資格がある外国人の採用を進めていきたい。 ・言語のみならず、民族的な感性の問題も大きいと思います。その部分をどう教育研修につなげてゆくか? ・高齢者の通所介護の場合、戦争経験者もおり、利用者が外国人を嫌がる傾向があるため採用の予定がありません。 ・選択肢が増えることはいいことだと思う。介護職の待遇改善や離職者の復職支援なども必要 ・現実的に、日本の給与水準で受け入れ可能な外国人労働者では、日本人の求めるサービス水準を維持するのは難しいので検討し難い。 ・修学ビザから労働ビザに切り替える際に、修学ビザを用いて学んだ内容が反映されていないと、労働ビザの申請が通りづらい。 ・文化と言葉の壁が非常に大きいと思う。利用者だけでなく職員間ともコミュニケーションは非常に重要。技術や知識(資格)はその後のこと。 ・文化の違いとは言えませんが、急な休みや遅刻をする方が多かったように思います。採用に関して慎重にならざるを得ない現状です。 ・法人グループとして積極的に検討している。